私が留学をしていた時は、225名の同級生の中で日本人留学生は
14名(11名は企業派遣、3名が私費留学)でした。通信業界、商社、銀行、
石油会社、投資銀行、メーカー、シンクタンク出身者で構成されていて、ある意味、日本で
普通に生活をしていたら接点がないであろう人達が、2年間、米国のピッツバーグという
場所で一緒にMBA生活を送ることになりました。特に14名のうち4名が女性
だったことは、私にとってはとても心強かったです。
同じ文化・言語をもつ人同士のつながり
それぞれが各々の「志」をもって留学をしてきているのですが、
米国という異国の地で(超優秀な日本人同級生にとっても)確実にハードな生活の中、
私は勿論のこと、同級生にとっても日本人同士の結びつきはやはり貴重だったかと
思います。「米国までいって、結局、日本人同士のつながり?」と思われるかもしれ
ませんが、同じ文化的背景をもち、同じ言語で会話ができる相手がいることは
有難かった、というのが正直なところです。これは日本人のみならず、他の国
からの留学生を見ていても同じ傾向がある気がします。南米からの留学生は
ポルトガル語で会話ができる留学生同士、韓国からの留学生は韓国の留学生同士、
欧州からの留学生は欧州の留学生同士、緩やかなグループが形成されていました。
同じ釜の飯をくった仲
日本人留学生は、3か月に一回の大きな試験が終わると、皆で打ち上げ的な食事会を
していました。ご家族同伴で来ている留学生も多かったので、ご家族の皆さんも
一緒に皆で3か月のハードな日々を終えての打ち上げです。ほんのひと時の、
ホッとできる時間を皆で満喫していました。同じ「釜の飯を食った仲」という
言葉は、ある意味、それ以外の人を排除するようであまり好きな言葉では
なかったのですが、MBA留学時の日本人同級生に関しては自然と使いたくなる
自分がいます。やはり濃密で大変な2年間を一緒に過ごした仲間のことを
大切に思っていて、感謝と尊敬の気持ちがとてもあるからだと思います。
(面と向かってはなかなかてれくさくて言えないですが)
今でも1年に1ー2回は同級生で集まる機会がありますが、皆さんそれぞれの
組織でそれなりの役職につかれていても、集まると若い時の2年間をピッツバーグ
で一緒に過ごした同級生同士です。たわいのない話で盛り上がり、笑いあい、
ちょっとお互いからかいあったりしながら過ごす時間は留学生時代に
タイムスリップしたような感じがします。また、仕事以外の生活も大いに楽しんで
いる様子は、「エネルギー量が半端ないなぁ」と思いながら大いに刺激を
うけています。今でもポジティブなエネルギーをチャージしてくれる同級生に感謝です。
人との出会いは偶然?必然?
よく「人との出会いは”偶然なのか、必然なのか”?」という、100者100通りの
答えがあって一つの正解がない問いかけがありますが、私はMBA留学時の同級生との
出会い(関係)については、「たまたま同じタイミングに同じ場所に留学をした”偶然の出会い”が、
MBA留学という濃密な時間を通して、あたかも出会いが必然であったかのように感じられる
関係」という答えがしっくりとくる気がしています。MBA留学は、「経営の専門的な
知識を学ぶ機会」であったり、「ビジネス上の人的ネットワークを広げる機会」であることは
勿論ですが、「私の人生に刺激を与えてくれる、仕事抜きの楽しい仲間との出会いの場」という
側面を加えたいと思います。
「商社OLからの脱出目的」でスタートをしたMBA留学ですが、当初の想定以上の貴重な
学びと経験の機会になったことは間違いないです。
本日もお読み頂きありがとうございます。
コメント
COMMENT