商社での海外出張の思い出、エピソードは色々とあるのですが、
今回は「リスクと隣り合わせ(開発途上国への出張)」に関して
お届けしたいと思います。
政治、経済、社会情勢、生活環境、インフラが安定していない
開発途上国への出張が多く、希少かつ貴重な経験をすることができた
ことは前回のブログでお話をしましたが(商社:海外出張編)
開発途上国への出張は「常にリスクと隣り合わせ」の緊張感がありました。
いくつか「リスク」という観点でお伝えしたいと思います。
大量のワクチン接種(感染症リスク)
出張の大半が開発途上国だったので、感染症リスクを防ぐ為、大量の
ワクチンを接種していました。改めてワクチン接種記録(Vaccination
Record)をみたところ、A型肝炎、B型肝炎、破傷風、ジフテリア、百日咳、
腸チフス、狂犬病、黄熱病、日本脳炎、MMR(麻疹、おたふくかぜ、
風疹)等のワクチンを接種していました。しかも1回で抗体が獲得
できないワクチンは、期間をおいて複数回接種する必要があり、
数を数えてみたら20回以上接種していました。勿論、同タイミングで
複数のワクチンの接種も可能なので、実際に病院に足を運ぶ回数は
もう少し少なくなります。
なんとB型肝炎は期間をあけて3回注射をうち、それでも抗体を
獲得できず、結局4回接種しました。はたしてこんなに多種類の
ワクチンを何回もうって体に悪くないのか、と素人的には気に
なりますが、出張する国に入国する為には必要なので仕方がありません。
そのあたりの抵抗感が普通の人よりも低いかもしれません。
元々「リスクテイク志向」、且つ「鈍感力高め」な性格であることも
影響しているかと思います。
ある時、アフリカ出張から帰ってきて2日位たった時にいきなり
40度近くの熱がでた際には「何かに感染したかもしれない」と
思い、大慌てで感染症専門医のいる病院(普通の病院では診察して
貰えません)にいき、検査をして貰いました。検査の結果、
感染系の病気には罹患しておらず、(幸いなことにというのも変ですが)
インフルエンザだったのですが、高熱でフラフラしながらも
「海外からウィルスを日本に持ち込まくてよかった」、
とほっとしたことを思い出します。

身の危険
開発途上国を担当していると、「身の危険」にも十分注意しなくては
いけません。実際にある国を訪問した際は、ホテルとオフィス間を
お迎えの車で行き来する以外は一切外にでてはいけない、と言われ、
昼間なのに外の風景を車の中から見るだけでも身の危険を感じるような
感覚になったことがあります。
車のガラスをどんどん叩いてきて物を売ろうとしたり、金銭を要求してくる
大人・子供にも複数遭遇しました。いきなり銃口を向けられたらどうしよう、
と不安になったことが何度もあります。
実際、海外現地法人で働いてる外国人の同僚は、空港から強盗につけられて
いて、家の前で車を降りた途端に銃口を向けられ、金銭を奪われました。
このような話は特別な一人の話ではなく、日常的に聞く話なのです。
政情リスク
出張にいくと、現地の日本大使館を訪問する機会があります。
その国の政治・経済の状況、日本企業の投資状況に関して、大使やスタッフ
の方々からお話を伺いします。それらの情報はその国でビジネスを展開する
にあたって重要な現地からの生の情報となります。「最近、テロが空港でおき、
建物の一部が破壊された」という大使のお話を聞きながら、「やはり
政情不安な状態が続いている。ビジネスに悪影響がでないとよいなぁ」
と感じていました。
日本大使館訪問直後くらいだったかと思います。武装集団がその国の
首都郊外の博物館を襲撃し、観光客として訪問をしていた日本人が被害に
あったのです。同じタイミングで出張をしていた私もそのリスクに遭遇
する可能性があったかもしれないのです。そして帰国の際の空港で
当たり前のように銃をかまえた警察官を目撃するのも、日本では
見慣れない光景で、自分が日本という(他の国に比べたら)安全が保障
されている国でいかにお気楽に暮らしているか、ということを思い
知らされていました。
現地現物の大切さ
本日は開発途上国への出張に際して考えさせられた「いくつかのリスク」
についてお伝えしました。商社パーソンとして現地を訪れてみて初めて
認識すること、肌で感じることがとても多かったです。「やはり情報は
現場に宿る」と思います。本日もお読み頂きありがとうございました。

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