MBA留学記⑦ (卒業→キャリア新章スタート)

怒涛の2年間を終えて、とうとう卒業の時を迎えました。

MBA卒業式→MBAホルダーとしてのスタート

5月の爽やかなピッツバーグの陽気の中、卒業式用のガウンとハットを身に着けて
一つのことをやり終えたことへの安堵感と満足感に浸っていました。
2年前の入学の時、実際にはMBA受験の勉強をはじめた4年前には自分がこの
ような形で、米国の地でMBA卒業の時を迎えることは全く想像できませんでした。

安定した職場の商社を辞めることに大反対していた両親も卒業式に駆け付けて
くれました。実は私がMBA留学直後にも生活立上げ支援の為に一度、ピッツバーグに
来てくれたのですが、私があまりにも弱音を吐きまくっている様子をみかねた両親は
「もう留学をやめて日本に帰ってきなさい。無理することないよ」と心配して
いました。ただ笑えるのは、娘を心配しながらもピッツバーグ近郊のゴルフ場を
探しだし、自分たちはゴルフをちゃっかりエンジョイしていました。何がおきても
あまり深刻にとらえすぎない、という私の性格はこの親譲りかと思います。(まあ、
異国の地で弱音を吐いている娘のことが心配だったことは確かだとは
思いますが・・・)

兎にも角にもMBAホルダーになった私ですが、MBAというパスを手に入れた途端、
何かが劇的に変わるわけではなく、卒業後からが本番(実践開始)です。
「ビジネスウーマン」として自律して仕事をしていき、自分の望むキャリアを手に
入れていく、という留学当初の目標のスタート地点にようやく立つことができた、
というのが実態です。

コンサルタントとしての私の価値

そんな私は、IT系コンサルティング会社でコンサルタントとして働き始めました。
商社OLだった私が2年間のMBA留学を経てコンサルタントという肩書きを頂いた
のですが、正直、実務経験が乏しいにも関わらず、MBAという看板を掲げて
やる気だけ満々の女性が現れて、今思えば、周りの人たち(上司・同僚)も扱い
づらかっただろうな、と容易に想像ができます。しかも直接、クライアント
(お客様)に接する仕事も初めてです。1時間〇〇万円というお金がお客様に
チャージされるのです。お客様からしても「果たしてこの女性にこんな金額を
払って良いのか?」と思って当然です。私が逆の立場だったら確実にそう思います。

MBAスクールの時にスタディグループの中でどの様に自分のバリューを発揮するか
模索をし、雑用をしたり、人がやりたがらない仕事を引き受けて居場所確保の努力を
していましたが(MBA留学記④:恐怖のグループワークご参照ください)、今回は
グループの先にリアルなお客様がいて、私の価値は具体的な金額をベースに
ジャッジされる、という当たり前ですがシビアなビジネスの世界に
放り込まれたのです。当然ながら「雑用」にお客様はお金は支払いません。

コンサルタント経験から得た私の強み

厳しい世界ですが、MBA直後にお客様への価値提供の有無が明確になる仕事をする
機会はありがたかったです。「自分の強みは何か?、自分は相手(お客様)に満足
頂けるアウトプットを出せているのか」、ということを常に考えて仕事をする癖づけが
できました。特にアウトプットの「質」と「スピード」という観点では多くの学びを
得ることができましたし、今でも仕事をする中での基本姿勢になっていると思います。

またコンサルタント時代にひたすら資料作成に取り組んでいたこともありますが
資料作成は私の得意分野であることも認識できました。よくビジュアライズする、
という表現を使いますが、打ち合わせをした内容をポイントを押さえて
資料に落とし込むことは自分の強みになっていると思います。この辺りは
訓練で勿論身につく領域でもありますが、個人的にはちょっとした「センス」も
必要だと感じています。このニュアンス的な領域を伝えるのがなかなか難しく
今でも仕事をする中で一緒に働くメンバーから「言っている意味がよくわからない。
そこまでやる必要あるのですか?書いてあることは同じですよ」と言われて日々
攻防しています(笑)。 皆さんも各々ご自身の得意分野があって、自分だけが分かる
(=他の人に伝えるのが難しい)感覚値の様なものがありませんか?

プロとは?

最近、書店でふと手にした松下幸之助氏の「道を開く(PHP社)」という本の中に
以下の文章を見つけました。「プロとは、その道を我が職業としている専門家の
ことである。職業専門家とは、つまりその道において、一人前にメシが食えると
いうことである。いいかえれば、いかなる職業であれ、その道において他人様から
お金をいただくということは、すでにプロになったということである.
アマチュアではない」

サラリーウーマンとして毎月お給料を頂いていると、ふと上記の感覚が薄れて
いると感じることがあります。「月給は、色々なストレスを抱えながら仕事をする
我慢料だよね」なんていう話を、飲み会の席で友達と話すこともままあります(笑)。
ただ、「お給料に見合うだけの価値をだせているのか?」という厳しい目線で
自己を見直すことも定期的に必要であることを、改めてブログを書きながら
感じ、自己反省をしたりしています。

ちょっと堅いしめくくりになってしまいましたが、本日もお読み頂き
ありがとうございます!暑い日々が続きますが、ご自愛くださいませ。

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